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「パルシステムって、添加物は少ないの?」
「無添加だと思って始めたのに、原材料を見たら添加物が入っていた」
「パルシステム 添加物」で検索すると、「多い」という言葉がいっしょに出てくることがあります。気にして調べている人がいる、ということです。
この記事では、中級食品表示診断士のリーリーが、パルシステムが公式に書いている添加物の基準と、原材料名の書き方を読み解きます。売り込みではなく、数字と表示の話として整理します。
先に結論:「無添加」ではなく「使う範囲をしぼっている」
パルシステムの公式サイト(よくある質問)には、こう書かれています。
現在、日本で認められた添加物は約1,500物質以上あります。
パルシステム「添加物についての考え方は?」(2026年4月7日更新)
パルシステムでは使用目的と効果を考慮し、そのうち約20%を商品づくりに不使用としています。

いちばん新しい「2025年度 品質保証レポート」(2026年7月公開)では、日本で認められた食品添加物1,521物質のうち、パルシステムの基準で使えるのは1,206物質。使わないのは315物質で、約20%です。
つまり、使わない添加物を決めているのは一部で、残りは必要なら使うことがあるということです。「独自基準がある」は「添加物ゼロ」という意味ではありません。公式も「添加物にはできるだけ頼りません」と書いていて、「無添加」とは書いていません。
「20%」と「24%」、どっちが正しい?
調べていると、「約24%」や「4分の1を使わない」という数字も見かけます。じつはパルシステム公式の品質保証のページにも、いまのところ「約24%」と書かれています(2026年10月8日確認)。
品質保証レポートを年度ごとに並べると、理由がわかります。24%は前の年度の数字です。
| 2024年度レポート (2025年3月時点) | 2025年度レポート (2026年3月時点) | |
|---|---|---|
| 日本で認められた添加物 | 1,551物質 | 1,521物質 |
| パルシステムの基準で使える | 1,170物質 | 1,206物質 |
| 使わない割合 | 約24% | 約20% |
割合が下がったのは、基準をゆるめたからではありません。2025年度のレポートには、2025年11月の基準の見直しで使える数が増えたのは一覧表の書き方を整理したためで、「使用不可から可能に変更したものはありません」と書かれています。国が認めている添加物の数そのものも、1,551から1,521に減っています。
「約24%」「4分の1」は前の年度の数字
そもそも「1,521物質」って何のこと?
日本で食品に使える添加物は、4つのグループに分かれています。パルシステムのレポートには、グループごとの数も載っています。
| グループ | どんなもの | 国が認めた数 | パルシステムで使える数 |
|---|---|---|---|
| 指定添加物 | 国が安全性と有効性を確かめて指定したもの | 476 | 314 |
| 既存添加物 | 長く使われてきた実績から、名簿にのっている天然添加物 | 327 | 176 |
| 一般飲食物添加物 | ふだん食べているものを、添加物の目的で使うもの | 106 | 104 |
| 天然香料 | 植物や動物からとった、香りのもと | 612 | 612 |
| 合計 | 1,521 | 1,206 |
パルシステム「2025年度 品質保証レポート」(2026年3月時点)より
使わないものの多くは、指定添加物(162物質)と既存添加物(151物質)です。天然香料はすべて、一般飲食物添加物もほとんどが、使える基準になっています。
「添加物が多い」と感じる、いちばん大きな理由
じつはパルシステムの公式サイトに、まさにこの疑問への答えがあります。「PB商品(パルシステムのオリジナル商品)には、市販品よりも多く添加物が記載されている気がします」という質問です。
答えは、パルシステムのPB商品は、添加物の名前をまとめずに書いているから。食品表示のルールでは、乳化剤やpH調整剤などは、何種類使っても「乳化剤」のようにグループの名前(一括名)だけで書いてよいことになっています。パルシステムは、短く書ける場合でも、使った物質の名前を原則すべて書いています。
| ふつうに見かける書き方 | パルシステムPBの書き方 |
|---|---|
| 重曹 | 炭酸水素ナトリウム |
| ビタミンC | L-アスコルビン酸 |
| 増粘多糖類 | 増粘剤(グァーガム、タマリンドシードガム) |
| 乳化剤 | 乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル) |
| pH調整剤 | pH調整剤(グルコン酸ナトリウム、DL-リンゴ酸ナトリウム) |
パルシステム「PB商品には、市販品よりも多く添加物が記載されている気がします。」(2026年4月14日更新)の例をもとに作成
同じものを使っていても、書き方しだいで原材料名はずっと長くなります。つまり、並んでいる名前の数だけで、ほかの商品と比べることはできません。
「名前が多い=添加物が多い」とは限らない、というのが表示を読むときのコツです。
もうひとつの理由:「無添加の宅配」というイメージ
無添加をうたう宅配だと思って始めた人が、届いた商品の原材料名を見て「入ってるじゃない」と感じる。これも「多い」と検索される理由のひとつだと思います。
でもこれは、パルシステムが何かを偽っているわけではありません。公式は「無添加」とは書いていません。書いてあるのは「添加物にはできるだけ頼りません」「約20%を不使用」。この2つは、意味がかなり違います。紹介記事などを通るうちに「無添加の宅配」という印象だけが伝わってしまう、言葉の受け取り方の問題です。
確かめ方は、いつもどおり「/」の後ろ
気になるなら、届いた商品の裏を見るのがいちばん早いです。原材料名のスラッシュ「/」の後ろが添加物です(改行したり、「添加物」の欄を分けたりして書かれていることもあります)。
見たことのない名前が出てきたら、当ブログの食品添加物 かんたん解説ツールに入れてみてください。何のために使われているかがわかります。
あわせて読みたい5秒でわかる、食品添加物の確認方法正直なところ、向く人と向かない人がいます
向いていると思う人
- 買い物に行く回数を減らしたい人(週1回まとめて届きます)
- 毎回パッケージを見て判断するのが負担になっている人
- 産直の野菜や肉を、選ぶ手間なく買いたい人
- 使った添加物の名前をくわしく知りたい人(物質名で書かれているので)
向いていないと思う人
- とにかく安く済ませたい人。スーパーの特売のほうが安いことは普通にあります
- 「完全無添加」を求めている人。上に書いたとおり、そういうサービスではありません
- お届けエリアの外に住んでいる人(下に書いています)
私の考えは無添加と栄養バランス、結局どっちが大事?に書いたとおりで、完璧を目指して疲れるより、続けられるやり方を選ぶほうがいいと思っています。宅配はその手段のひとつであって、正解ではありません。
試すなら、おためしセットから
加入する前なら、おためしセットだけを注文することもできます。合わなければそれで終わりにできるので、いきなり組合員になるより気楽です。
商品を見る前に、まず内容を知りたい方はカタログだけ取り寄せることもできます。
※お届けエリアは、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県・福島県・山梨県・長野県・静岡県・新潟県です(一部お届けできない地域があります)。おためしセットは原則1世帯1回1セットまでで、パルシステム(おためし宅配を含む)を利用していない方が申し込めます。過去に組合員だった方も、注文は控えるよう案内されています。また、広告の条件では18歳未満(高校生を含む)の申し込みはできないことになっています。
まとめ
- パルシステムは「無添加」ではなく、使わない添加物を決めている
- いちばん新しい公式の数字は「約20%」(1,521物質のうち315物質を使わない。2026年3月時点)
- 「約24%」「4分の1」は前の年度の数字。下がったのは一覧表の整理などによるもので、基準をゆるめたわけではない
- PB商品は添加物の名前をまとめずに書くため、原材料名が長くなり「多い」と感じやすい。名前の数だけでほかの商品とは比べられない
- 確かめ方はいつもどおり、原材料名の「/」の後ろを見る
宅配を使っても使わなくても、裏を見る習慣があれば自分で判断できます。それがいちばん強いと思っています。
出典・参考
- パルシステム「品質保証レポート 2025年度報告」(2026年7月公開)
- パルシステム「品質保証レポート 2024年度報告」(2025年7月公開)
- パルシステム「添加物についての考え方は?」(2026年4月7日更新)
- パルシステム「PB商品には、市販品よりも多く添加物が記載されている気がします。」(2026年4月14日更新)
- パルシステム「組合員ですがおためしセットは注文できますか。」(2026年4月14日更新)
- パルシステム「品質保証」
- 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第3条・別表第七(一括名)

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