今日のテーマは【脂質ってなに?】…脂質の働きや、脂質の種類、どんな食品に良質な脂質が含まれているのかなどについてタテゴトアザラシの『ハープ先生』が解説
ハリネズミの『リーリー』といっしょに栄養について詳しくなりましょう
脂質ってなに?

ハープ先生!今日はどんな栄養について教えてくれるの?

今日は『脂質(ししつ)』についてお話しするよ
リーリーは脂質と聞いたらどんなことを思い浮かべる?

脂質?
脂質ってあぶらのことだよね?
なんとなく体に悪そうなイメージかな

そうだね
脂質って聞くと“油”とか“太る”ってイメージがあるかもしれないけど、本当は体にとって大事な栄養なんだ
三大栄養素の1つでもあるんだよ

そう言われても
やっぱり良くないイメージがあるなぁ…

うん、じつはそのイメージ…
半分正解で半分まちがいなんだ

やっぱり!
でも脂質を食べるとどんな良いことがあるの?

脂質の良い点はね、体のエネルギー源としてすごく効率がいい栄養で、糖質やたんぱく質は1gで約4キロカロリーだけど、脂質は1gで約9キロカロリー!2倍以上のエネルギーを出せるんだよ
しかも、ちょっとむずかしいけど、体の機能を整えるホルモンの材料になったり、細胞を包む膜をつくる役割にもなってるんだ

すごいパワーがある栄養なんだね!
逆に言えば、食べ過ぎるとすぐ太っちゃうのが良くない点?

その通り!
脂質は食べる量をしっかり管理しないと生活習慣病になっちゃうんだ
あと、量だけじゃなくて、脂質の種類や中身がとっても大事!
コレステロールについて

脂質に種類なんかあるの?

そう!
脂質の仲間にはコレステロールというものがあるんだ
聞いたことあるかな?

コレステロール…なんとなく良くないイメージ?
でもよくわからないかな

細胞は知ってるかな?
体は細胞と呼ばれる小さなブロックがたくさん重なることで、手とか足とかができているんだけど、その細胞を包む膜を作るための材料がコレステロールなんだ
他にも、体のなかでいろんなメッセージを送って体を調整する役割をもつホルモンというものを作るのに必要なのもコレステロールなんだよ

体にとってコレステロールって意外と重要なんだね

そうだよ、コレステロールには
悪玉コレステロール(LDL)と善玉コレステロール(HDL)があるんだ
悪玉コレステロールは体中の血管を通って全身にコレステロールを運ぶ役割があるんだけど、多すぎると血管にコレステロールがくっついて脳梗塞や心筋梗塞というこわい病気になってしまうことがあるんだって、だから『悪玉』って呼ばれているの
全身にコレステロールを運んでくれるから体には欠かせないものなんだけど、多すぎは絶対ダメ!それだけは覚えておいてね

本当はいいやつなのに、なんかかわいそうだね…

たしかにそうだね…
だけど善玉コレステロールは血管にくっついて余ったコレステロールを回収する役割りがあるんだ
きれいにお掃除してくれるから『善玉』と呼ばれているんだね

そっかぁ
悪玉コレステロールと善玉コレステロールの役割についてはわかったんだけど結局なにを食べればいいの?
脂肪酸とコレステロールの関係

今まで体の中に悪玉コレステロールが多いと良くないって説明してきたけど…
じつは、食べ物に含まれるコレステロールより、体の中でコレステロールを作りやすくしてしまう食べ物をとりすぎないことのほうが大事なことが多いんだ!
(ただし、病院でコレステロールが高いと言われている人は、食べ物のコレステロールも控えめにしてね)

ん?
どういうこと?

簡単にいうと…卵にはコレステロールが多く含まれているんだけど、卵をさけるよりもっと効率のいい方法があるってこと

そうなの?
それはどうすればいいの?

少し話が変わるけど、脂質っていうのは『脂肪酸』っていう部品のようなものでできているんだよ
その『脂肪酸』の種類によって、悪玉コレステロールを減らすほうに働いたり、とりすぎると悪玉コレステロールを増やしたりするんだよ
脂肪酸にも、体にうれしい脂肪酸と、とりすぎに注意したい脂肪酸があるんだ

そっか
脂肪酸の種類を選ぶことで、コレステロールとうまく付き合えるってことだね

そういうこと!
選び方をまちがえると逆効果にもなるから、しっかり理解しよう
体にうれしい脂肪酸と、とりすぎ注意の脂肪酸って?

うん!
じゃあさっそく、体にうれしい脂肪酸と、とりすぎ注意の脂肪酸について教えてよ

わかったよ
脂肪酸には3つの種類があるんだ
まずは体にうれしい『不飽和脂肪酸』から説明していくね

もう難しいよ
優しくおしえてね

もちろん!
不飽和脂肪酸の中にも2種類あるんだけど、オリーブオイルとかアボカドの油は悪玉コレステロールを減らすのに役立って
サンマとかの青魚のあぶらは、血液の中の中性脂肪を減らす働きが知られているの

悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすのに役立つんだね

そうだよ
油を使うならオリーブオイルとかごま油、えごま油がおすすめ
続いて、とりすぎ注意の脂肪酸について説明していい?

うん
おねがい!

とりすぎに注意したい脂肪酸は2種類あって
飽和脂肪酸とトランス脂肪酸というものがあるんだ
まずは飽和脂肪酸についてだよ
お肉の脂身とかバター、チーズのようなあぶらをたくさん食べると、悪玉コレステロールが増えやすいの
体に必要なあぶらでもあるから、ゼロにするんじゃなくて、とりすぎないことが大事だよ

えっ、
大好きなバターとチーズも?
でも、いっぱい食べると怖い病気になっちゃうかもしれないなら少し気をつけなきゃ

そうだよ
食べ過ぎには注意が必要だね
でも、もっと危険なのがトランス脂肪酸なんだ
トランス脂肪酸をとりすぎると、悪玉コレステロールを増やすだけでなく、善玉コレステロールを減らしてしまうんだよ
むかしのマーガリンやショートニングにはたくさん入っていたけど、いまの国産品はかなり減らされているんだ
それでも、スナック菓子や揚げ物の食べすぎには注意しようね

えーっ!スナック菓子なんて毎日のように食べてるのにー!
悪玉が増えて善玉が減っちゃうの?
朝ごはんの食パンにマーガリンをたっぷり塗ってるけど、それも気をつけたほうがいいの?

いまの国産マーガリンはトランス脂肪酸がかなり減らされているから、塗りすぎなければ心配しすぎなくて大丈夫だよ
食パンにマーガリンを塗るのも美味しいけど、オリーブオイルをつけて食べるのも美味しいんだよ、一度試してみてね

たしかに今知ってよかったよ
マーガリンは塗りすぎないように、スナック菓子も食べすぎないように気をつけるね!
ありがとう、ハープ先生!
脂質はどのくらい食べればいい?

脂質について分かってきたけど
実際にどのくらい食べればいいの?

気になるところだよね
大人の女性なら1日45〜65g、男性なら60〜90gくらいが目安だよ
1食にすると、女性は15〜20gくらい、男性は20〜30gくらいだね
サバだったら1切れ、鶏のもも肉なら100gくらい、サラダ油なら大さじ1杯ちょっとで約15gの脂質だよ
できるだけ不飽和脂肪酸を意識して食べようね

ちょっと少なく感じるなぁ
夜ごはんにたくさん食べてもいいかな?

そうだね、少なく感じるかもしれないけど、
できるだけバランスよく食べたほうがいいんだ
脂質はカロリーが高いって言ったよね?
エネルギーとして使いきれなかった分は体脂肪として体に蓄えられてしまうんだ
だから、いつ食べるかより、1日の合計でとりすぎないことが大事なんだよ

1日のトータルで考えることが大事なんだね
そんなこと考えたこともなかったよ
まとめ

そうだね
どの栄養もできるだけバランスよく食べるのがいいんだ
でも、毎食同じメニューだったらご飯の楽しみがなくなっちゃうし、おいしいものもおいしく感じにくくなっちゃうよね
無理しない程度にバランスよく食事をすることを心がけようね

わかったよハープ先生
バランスが大事!同じものばっかりは良くないね

うん
じゃあ、今日のおさらいをするよ!脂質にはいろいろ種類があったよね?
コレステロールとか脂肪酸とかね
体にうれしいあぶらは、サバやサンマなどの青魚とかオリーブオイル、あとアーモンドやクルミなんかだったね
とりすぎに注意したいのはトランス脂肪酸や飽和脂肪酸で、スナック菓子や揚げ物を食べすぎると、太ったり病気のもとになったりするんだったよね

なるべく不飽和脂肪酸を食べるんだったね!
スナック菓子とかフライドポテトは大好きだけど自分の体のことを思って、本当に食べたい時だけ食べることにするね!

えらい!
自分の体調を自分で管理できるようにこれからも勉強していこう!
食品表示で脂質を確認するには?
栄養成分表示には原則として「脂質 ○g」が記載されています(小規模な事業者の商品など、省略が認められる場合もあります)。商品によっては「飽和脂肪酸」や「トランス脂肪酸」の量も書かれているので、できればそこまでチェックしましょう。1日の脂質の目安は、総エネルギーの20〜30%(成人女性で45〜65g、成人男性で60〜90g前後)です。揚げ物やスナック菓子が続くと簡単に超えてしまうので、数値を意識してみてください。
脂質が不足・摂りすぎるとどうなる?
脂質はエネルギー源であり、ホルモンや細胞膜の材料にもなる大切な栄養です。不足すると肌の乾燥やホルモンバランスの乱れ、エネルギー不足につながります。一方で摂りすぎ、特に飽和脂肪酸やトランス脂肪酸のとりすぎは悪玉(LDL)コレステロールを増やし、肥満や生活習慣病の原因になります。
「量」より「種類」を意識して食品から摂るのが理想的
同じ脂質でも、種類によって体への影響が大きく変わります。青魚・オリーブオイル・えごま油・ナッツなどの不飽和脂肪酸を中心にし、揚げ物やスナック菓子のとりすぎに気をつけましょう(国産のマーガリン類はトランス脂肪酸の低減が進んでいます)。パンに塗るならオリーブオイルも試してみる、というように、日々の小さな選択を積み重ねるのがおすすめです。


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